●決して夢を諦めない

 第二次世界大戦中、ドイツの人種主義的な抑圧政策によってアウシュヴィッツ強制収容所で歴史上最大級の悲劇が生まれました。

 当時のユダヤ人は約1800万人。そのうち、約600万人が殺戮されたというのですから、その凄まじさは推して知るべしです。

 アウシュヴィッツ強制収容所は、「二度とこのような悲劇を繰り返さないように」と後生に語り継ぐべきものとしてユネスコから「負の世界遺産」として登録されていますが、その事実からも分かるとおり、そこでの生活は筆舌に尽くしがたいほど劣悪なものでした。あまりの劣悪さに、自殺する人も後を絶えなかったと言われています。

 そんな過酷な境遇を生き延びた人々を研究した人がいました。

 彼によれば、生き延びた人には共通する特徴がありました。

 その一つは夢でした。

 彼らは、戦争が終わった後、どういうことをしたいかという夢を持っていたのです。
 
 「戦争はいずれ終わる。戦争が終わったら、地元に帰ってパン屋を開こう!」
 
 夢を強く思い描いている人ほど、過酷な環境に耐えることができたというわけです。

 生きていれば、嫌なことも往々にして起こります。

 しかし、アウシュヴィッツ強制収容所で虐げられた人たちほど悲惨な思いをしている人は、今の日本では、ほぼ皆無でしょう。逆に言えば、夢の力で乗り越えられないような悲惨な思いをすることなど、今の日本にはほとんどないと言っていいということです。

 夢を強く抱いていれば、少々困難なことがあっても堪えることができます。

 「頑張っていれば不遇な時代はいずれ終わる。きっと私はきっと○○を成し遂げてみせる」

 夢を強く抱くことができればできるほど、困難が乗り越えやすくなるのです。

 夢の力を再認識しましょう。
 少々嫌なことがあっても、落ち込まないことです。
 大きく夢を描いて、夢の力で乗り越えることです。