●自分にネガティブなレッテルを貼らない

 能力は同じくらいでも、忍耐強い人とそうでない人とでは雲泥の差がつきます。

 というより、この世のほとんどのことは、能力で差がつくことよりも、忍耐強さで差がついているのです。

 例えば、何かの目標に向かって努力するとします。

 多くの人は、何度か続けて期待していた結果が出ないと、その段階で、自分にネガティブなレッテルを貼ります。

「しょせん私なんかがいくら頑張ってもダメだ。もともと私には成功するだけの能力がない」

 多くの人は、こうして目標を投げ出すのです。

 2,3回の失敗で投げ出す人もいれば、5,6回までなら我慢できる人もいるでしょう。

 でも、彼らに共通していることは、「私なんかがいくら頑張ってもダメだ」と自分にネガティブなレッテルを貼ってしまったことです。

 いわゆる「成功している人」というのは、「成功するまで続けた」というだけにすぎません。
 
 難関試験に合格した人の中にも、20回目に合格したという人もいます。
 
 けっして生まれつき何かの能力に秀でていたという人ばかりが合格しているのではないのです。

 では、どうすればそこまで忍耐強くなれるでしょうか。

 一番重要なことは、期待した結果が出なくても、けっして自分にネガティブなレッテルを貼らないことです。何度、何十度と挑戦して、期待した結果が出なくても、それを「自分の能力のなさ」と結びつけて考えないことです。

 期待した結果が出ないということは、ただ「それだけのことをしていない」からにすぎません。

 要するに準備が不足しているだけのことです。それが真実なのです。

 「成功するまで続けられる人」は、期待した結果が出なくても、それを「自分の能力のなさ」と結びつけて考えません。そうではなく、それを「単なる準備不足」だと解釈して、次回はさらに準備を積み重ねて挑戦するのです。

 わずかの特殊な分野を除けば、人間の能力なんてたいした差はありません。

 成功するか否かは、ただ「続けられるか否か」にかかっている場合がほとんどなのです。

 「私なんかが少々がんばってもダメだ」などと自分にネガティブなレッテルを貼るのは止めましょう。

 だれでもがんばって続けてさえいれば、それなりに結果はついてきます。