論述試験について

 ロンドン大学遠隔教育の最終試験は1科目3時間の論述試験です(フルユニットの場合。ハーフユニットの試験は1科目2時間)。

 日本の大学の場合は、試験は通学課程も通信課程も、1科目1時間ということが多いと思いますが、ちょうどその3倍のボリュームがあります。

 でも、「うわぁ大変だ」とひるむこともありません。なぜなら、それだけ取らなければならない科目数が少なくてすむからです。

 ロンドン大学の1科目は、日本の大学の3科目分くらいの単位に相当すると考えてもいいと思います。
 日本の大学の場合なら、1科目で取得できるのが2単位または4単位くらいですが、ロンドン大学の場合、それが6単位から12単位くらいの意味があるわけです。

 科目数から考えれば、日本の大学の場合、1年間で10科目ないし15科目くらい取るのが普通だと思いますが、ロンドン大学遠隔教育の場合は上限がわずか4科目なのです。
 逆に言えば、それだけ1科目に求められる範囲が広いのです。

 解答用紙は、日本の場合はB4サイズの紙が1枚、表面と裏面を使って書いてもいいというのが多いでしょう。もっとも裏面まで使うことが要求されているわけではなく、A(優)を取るのに表面だけでも十分な場合が多いと思います。

 ロンドン大学の場合は、3時間の論述試験ですから解答用紙は冊子になっています。私の記憶でいえば、A4サイズの16ページの冊子(A3の用紙を2つ折りにして閉じて作ってある)で1ページ目が表紙で受験番号などを書き入れるようになっており、2ページ目から15ページ目が解答欄で、罫線が引かれています。解答欄が14ページもありますので、1問あたり4ページまたは5ページを使って書くことが求められます。この冊子に書ききれない人は余分に別途、冊子がもらえるようです。

 筆記用具はボールペンか万年筆などインクを使用したものに限られ、鉛筆は使えません。
 受験生にとってみれば、これはけっこう深刻な問題です。というのも、鉛筆の場合、消しゴムで消せますから書き直しがききますが、ボールペンの場合、いったん書いたが最後、二度と消すことができないからです。

 現在、日本ではフリクションボールという、消しゴムで消すことができるボールペンが売られています。
 しかし、私がロンドン大学に問い合わせたところ、フリクションボールは使用が認められませんでした。その理由は「解答用紙 は何人もの間で回されるのでその間に解答が消えてしまったらいけないから」といった内容でした。

 では、書き損じた場合、修正液や修正テープは使用できるのでしょうか。 
 これも答えはノー。ですから、書き損じた場合、二重線を引いて消すなり、黒く塗りつぶすなりしなければなりません。
 

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