●英語ができれば世界が広がる

 「英語ができれば世界が広がる」といっても、何も大げさなことを言うつもりはありません。

 英語ができれば国際社会で活躍できるとか、収入が何倍にもなるとか、私が言いたいのはそのようなことではありません。

 もちろん英語ができるようになれば、そのようなことも可能でしょうし、そうなればすばらしいことです。

 しかし、英語が楽しめるようになれば、それだけでも立派に「英語の世界」を手に入れたことになりますし、ほとんどの人にとってはそれはそれですばらしいことなのです。

 こんなことを言うと反論する人もいることでしょう。

「そんなにお金と労力と時間をかけて英語ができるようになって、それが何なの? 金が儲かるの?」

 しかし、そういう人は考えてみてほしいのです。そういう人にも楽しいと思ってやっていることはあるでしょう。

 たとえば、映画を鑑賞する、旅行をする、山登りをする、音楽を聴く…。

 では、なぜそんなことをするのでしょうか? それは楽しいからではないでしょうか。楽しいから映画を鑑賞し、楽しいから旅行をし、楽しいから山登りをし、楽しいから音楽を聴くのではないでしょうか。

 英語が楽しめるようになれば、山登りが好きな人が山登りを始めるときのように、あるいは、旅行が好きな人が旅行に出かけるときのように、ワクワクしながら英語と接することができるようになるのです。

 英語で好きな小説が読める、洋画を英語字幕を見ながら鑑賞できる、趣味の英文雑誌が読める、好きな講演家の講演が収録したテープが聞ける、英語のネイティブが発信したYouTubeが視聴できる…。

 こうしたことがワクワクしながら楽しめるようになったとき、あなたは「英語の世界」を手にしたといえます。それはあなたの人生に彩りを与えてくれるすばらしい世界です。

 英語に興味のない人は英語の勉強をお勧めしません。しかし多少なりとも興味のある人であれば、ぜひ「英語の世界」を手に入れてほしいと思います。なぜなら、それによって人生を楽しめる可能性が何倍にも高まるからです。