●あなたも「慶應大学卒業生」になれる?

 慶応大学といえば、いわずとしれた超有名大学。
 ネームブランドだけでいえば、東大に次いでナンバーツーといってもいいでしょう。実力的にいっても、国内5本の指に入るか入らないかといったところでしょう。特に私立だけに限っていえば、今や名実ともに最高峰といえるでしょう。

 そんな慶応大学に入学試験なしで入れる道があるのです(ただし、入学審査はあります。これが最近かなり厳しくなっているという噂があります)。しかも、会社勤めをしていても大丈夫です。30代、40代はおろか50代、60代でも入学可能です。実際にかなり高齢な学生もいます。それが通信教育課程です。

 通信教育課程といっても、卒業すれば、立派な「慶応大学卒業生」になれます。卒業証書には「通信教育課程」という文字は入っていませんし、大学院に入る際に通学課程との差は基本的にありません。

 そう、このウェブサイトをごらんになっているあなたも入学試験を受けることなく「慶応大学卒業生」になれるチャンスはあるのです。

 ただし、気をつけていただきたいことは、通信教育課程は入学するのは簡単だけれども、卒業するのはかなり困難だということです。毎年数多くの人が「慶応大学卒業」を目指して入学しますが、卒業できる人はほんの一握りの人たちだけです。

 今は入学審査が厳しくなり、入学する人数が減っている関係で卒業率も10%強程度にはなっているようです。しかし、一昔前くらい前までは入学審査が甘かったせいもあり、卒業率は3%とも5%ともいわれていました。逆にいえば、9割以上の人が途中で脱落していったわけです。しかも、卒業した人は平均10年くらいの年月を経た上で卒業しています。(私が卒業した年の卒業生の卒業に要した平均年数は10.6年でした)。

 実際、10年以上続けていた人が急に自信がなくなって中退するケースもあります。
 彼らは、苦手な科目が残ってしまったとか、卒論を書く自信がなくなったという理由で中退しているようです。10年以上も学費を払い続けているのにもったいないといえばもったいないですが、本人の意思で中退するのですから非難はできません。

 まとめていえば、本気で学問に打ち込みたい人で、かつ、ある程度の時間と労力を学問にかけれる人にとっては、慶応大学通信教育課程は魅力的な大学の一つです。しかし、ただ単に慶応大学に対するあこがれだけで始めるのはリスクが高いといえます。

 もちろん、どんなものか1年でも2年でも試してみたいという思いで始めてもかまいませんが、生半可な気持ちで入った人には、おそらく想像以上に困難な道が待っていることでしょう。
 その辺のバランスをよく考えた上で、慶応大学にするか否かを検討されるといいでしょう。