●慶應大学(通信)VSロンドン大学(遠隔)

 私は慶應大学文学部(通信課程)に学士入学し、3年で卒業しました。その後、ロンドン大学哲学部(遠隔教育)に入学し、3年で卒業しました。

 そこで、ここでは、慶應大学(通信課程)とロンドン大学(遠隔教育)の比較をしてみたいと思います。

 あくまで私の個人的な感想に過ぎませんので、あらかじめその点を了承の上でお読み下さい。また、私の卒業した学部(慶應大学は文学部、ロンドン大学は哲学部)が比較の対象となっており、他学部は状況が違うと思います。

 まず、卒業までに必要な時間と労力を比較してみましょう。

 仮に英語力が英検1級レベルまたはそれ以上だという仮定でいえば、慶應大学(通信)卒業に費やす時間と労力が10とすれば、ロンドン大学(遠隔)卒業に費やす時間と労力は3くらいだと思います。

 なぜかといえば、慶應大学は夥しい量のレポートを書かされる上に、一つひとつの課題がやっかいなものが多いし、卒論が必修となっているからです。さらに、授業も一定の単位数は取らなければなりませんが、これまた予習・復習を要求されることも少なくなく、単位取得は容易なものばかりとは言えません。

 その点、ロンドン大学哲学部には卒論がありません。それだけでなく、レポートも、授業もありません。最終試験は1科目3時間の論述試験ですから、しっかり勉強していなければ及第点はもらえませんが、試験しかないのですから、総合的に見れば、慶應大学のほうが負担が大きいです。

 では、試験の難易度はどうでしょうか。

 純粋な難易度だけを見れば、慶應大学のほうがやや難しいような気がします。なぜなら、たまに重箱の隅をつっつくような問題が出るからです。真面目に勉強していたとしても、そういう問題が出てしまうと単位につながりにくいのです。

 その点、ロンドン大学の問題はオーソドックスなものが多いので、真面目に勉強しておけば解答が書けないということはありません。ただし、ロンドン大学の場合は点数のつけかたが辛めで、かなりよく書けたと思っても、意外に評価が低いことが多かったです。

 以上は、あくまで英検1級レベルの人を仮定して考えてみました。もしも英語力が英検準1級レベルの人であれば、ロンドン大学のほうが卒業が困難だと感じるでしょう。ロンドン大学に挑戦したい人は、少なくとも準1級なら余裕で合格するレベルでないと勉強自体、続かないかも知れません。

 英語力に自信のある人で、英語で何かを学んでみたいという人には、ロンドン大学(遠隔)をお勧めしたいと思います。慶應大学より遙かに卒業しやすいと思います。(もっとも、卒論が必須になっている学部もありますので、その点は気をつけてください)。