●ネットで「生の声」を 

 志望校を決める際、公式な情報だけでなく、「生の声」を聞いてみるのも大いに参考になります。

 といっても、ほとんどの人は通信制の大学で学んでいる知人・友人はいないのではないかと思います。

 でも、インターネットが普及した今では、ありがたいことに、ネット上で「生の声」を聞くことができるのです。

 最もいいのは、在学生のウェブサイトやブログを覗いてみることでしょう。在学生がありもしないデタラメを書いているということは可能性としては極めて低いでしょうから、在校生のウェブサイトやブログで実際にどのような学生生活を送っているかを伺い知ることができます。

 運良く複数の在校生のウェブサイトやブログが見つかれば、授業はどのような感じか、卒業は難しそうか、普段どれくらいのペースで勉強しているかといったことが自然と浮き彫りになって来るでしょう。

 ただ、一つ気をつけてほしいのは、質問したいことがあるからといって、自分で調べれば簡単に分かるようなこと、ブログ開設者に聞いてもブログ開設者自身が時間をかけて調べなければ分からないようなことを気軽にコメント欄で質問しないことです。

 一回や二回くらいなら答えてもらえるかも知れませんが、あまり頻繁にそのような質問をしていると、ブログ開設者に負担がかかり、最後には答えてくれなくなるかも知れません。

 在校生のウェブサイトやブログが見つからなかった場合、あるいは、見つかっても、さらに「生の声」が聞きたい場合は、2チャンネルなどの掲示板で「生の声」を見てみるのも一つの手です。

 ただし、2チャンネルの場合は、本当にいろいろな人が名前も明かさずにあれこれと書いていますので、どの程度信頼していい情報かは、自分で判断しなければなりません。

 例えば、慶應大学の通信教育課程について、「通信課程の学生は通学課程の学生から馬鹿にされている」といった噂が書き込まれていたのを目にしたことがあります。

 しかし、私が実際に慶應大学の通信課程で学んでいたとき、通学課程の学生と接することはありませんでしたし、また馬鹿にされるようなこともありませんでした。

 これはあくまで一つの例にしか過ぎませんが、要は、2チャンネルの情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、「こういうことを言っている人がいる」くらいに、参考程度にしておいたほうがいいということです。

 「生の声」は必要ないという人は、わざわざ「生の声」をネットで探す必要はありません。

 しかし、 志望校の選択に悩んでいる人や、志望校が決まっていても、本当にやっていけそうか自信のない人などは、ネット上で「生の声」を拾って、検討してみるのもいいと思います。