●自分にぴったりの電子辞書を探そう

 私が電子辞書を初めて買ったのは27才のときでした。翻訳家になって間もない頃で、毎日翻訳の仕事をしていましたから、電子辞書のありがたみは身に滲みるように感じていました。

 今では電子辞書と一口に言っても多種多様ですが、当時は1種類しかありませんでしたし、今の電子辞書と比べると大きくて重たく、入っている辞書も英和と和英だけでした。英英や百科事典はおろか国語辞典すら入っていなかったのです。

 それから20年。電子辞書も進化したものです。今や多くの辞典・事典が入っており、音声が出せるようになっていたりカラー表示ができるようになっていたりします。

 ただ、多機能であることはいいことでも値段が高くなったり重たくなってしまいます(もっとも昔の機種と比べれば安く、軽くなっていますが)。

 電子辞書はいったん買ってしまえば、電子辞書マニアでもないかぎり、壊れるとか紛失するといったことがないかぎり長期間使い続けることになります。なにしろ不便を感じさえしなければ、新しい機種を見てみようという気すら感じないのですから。

 しかし技術の進歩は驚くべきものがあります。2005年頃に買った電子辞書で十分だと思っていまいしたが、先日新しい機種を見に行ったら、さらに軽くて、機能も充実したものもたくさん出ていました。

 私がお勧めしたいことは、数年に一度は新機種を見てみることです。もちろん、今使っているもので十分なのであれば買い換える必要はありません。しかし知的作業に従事する人にとっては、頻繁に使うことになる電子辞書がより良くなっているのを見過ごすのはもったいないことです。

 私は図書館など外出先で使うことが多いことや百科事典の入ったものを希望していたことから、「シャープ 音声コンテンツ搭載・タイプライターキー配列電子辞書 ライトシルバー PW-AM700-S 」を買うことに決めました。私が以前使っていたものはいずれも250グラムはありましたが、これは電池を入れた状態でも160グラムです。これが12000円程度で買えたので、私として買い換えて良かったと思っています。

 いずれにしても電子辞書は知的作業に従事する人には必須アイテムです。こんなところにお金をけちるようではいい知的作業はできないと考えるべきでしょう。数年に1度は見直してみるといいと思います。