●「運命のボタン」

 リストラに学費優遇措置の撤廃など予期していなかったことが次々と起こり、生活苦に陥る。今後も子供の学費がかかることが予想される。まさにニッチもサッチもいかない状態。

 そんなある日、見知らぬ老人が訪れて来て奇妙な提案をする。

「このボタンを押せば、世界のどこかであなたの知らない誰かが死ぬ。しかし、その報酬として100万ドル(約1億円)を手にすることができる。ボタンを押すか押さないかは今から24時間以内に決めろ。このことはいっさい誰でも話してはならない」

 まさにモラルが試される映画といえよう。

 こんなとき、あなたならどうする?

 どこの誰だかわからない人が死んでも自分には関係ないとしてボタンを押してしまうのか、それとも、お金のためにそんな非情なことはしないのか。

 テーマ自体が実に魅力的なので、前々から見たい映画であったので、DVDがリリースされるのを待ってさっそく借りてみた。

 結論を書いてしまうとネタをばらすことになるのでここでは書かないが、ボタンを押すか押さないかで苦悩する姿が堪能できた。

 欲を言えば、もっと苦悩してもよかった。

 比較的早い段階でその決断を下してしまうのは少しもったいない。

 後半の展開が少し現実離れしているのが残念であったが、テーマ自体は当たりだと思う。最後の結論で、しっかりと鑑賞者に大切なことを教えてくれる作品であった。

ジャンル=SFサスペンス
お勧め度=★★★☆☆
個人的評価 70点
英語学習として=★★★★☆