●慶應OBになって良かったこと

 私は慶応大学の通信課程を卒業し、慶応OBとなりました。通信課程はその卒業率の低さからも推測できるように勉強はハードでしたが、最後までやり抜いて良かったと思っています。

 といっても私の場合は入学した時点ですでに40歳を超えていましたし、「慶応卒」の肩書きを利用して転職したわけではありません。というより「慶応卒」を公言する機会そのものもほとんどありません(HPやブログで公表する程度です)。

 ただ、それでも卒業して良かったと思うことは多々あります。

 一番大きいのは「最後まであきらめずにやりとおしたぞ」という自分に対する信頼が強くなったということでしょう。

 しかし、そういった精神的なものを抜きにしても大いにメリットはありました。

 私の場合は、慶応大学の図書館に入館できるというのが一番のメリットです。通信課程の卒業生であっても、慶応OBになれば、慶応カードが作れます。そして慶応カードを作っておけば、慶応大学の図書館に入館できるのです。すなわち、慶応大学の図書館で勉強もできるし、図書も見放題なのです。これは慶応大学の蔵書のすばらしさを知っている人は宝を得たのと同じであることが分かるでしょう。
 
 知的生活とは全く無縁に生きている人は別ですが、学問を続けたいと思っている人にとっては、良書に出会うことは学問を成功させる鍵となります。最近はインターネットでも書籍が検索できますが、やはり直に手にとって良書を探そうと思えば、良い図書館にかなうものはありません。

 私は慶応大学卒業後も学問を続けていますが、専門書を探そうと思っても、インターネットではなかなかはかどりませんし、検索したものをすべて買っているとお金もかかります。ところが慶応大学の図書館に行けば、良書と呼ばれるものはだいたいおいてありますから、そこで自分に合った書物を見つけて買えば、まさに理想的な良書獲得法となります。

 ある慶応の先生によれば、慶応の図書館は日本でもトップレベルだそうです。ですから、それが自由に閲覧できるという宝がもてることは、まさに慶応OBの特典だといえます。