給与の額が違う!
 
 27才の私は生まれて初めての再就職を経験したのでした(それ以前の英会話講師の仕事はアルバイトでしたし、いずれやめるつもりでしたから再就職という意識はありませんでした。やはり正規社員となって初めて再就職という意識がありました)。

 再就職先の会社で提示された給与額は192000円。最初の大学(青山学院大学)を出て某大学の職員になったときの初任給(基本給)が22才で16万円程度。それが5年の歳月を経て192000円になったわけですから、給与としてはそれほど悪いわけではありません。

 大学の職員のまま働き続けていれば20万円は超していたはずですが、私にとっては英語力が生かせない職場に一生いるよりは英語力がフルに生かせる職場に転職したほうが仕事のしがいがあるわけですから、一歩前進したつもりでした。

 こうして無事転職に成功したはずでした。

 ところが、実際は成功でもなんでもなかったのです。

 働き始めた月は日割計算で支払われることになっていましたから月給がフルに支払われるわけではありません。しかし実際に支払われた金額はどう計算しても少ない額だったのです。
 
 私はどういう計算がなされているのか分かりませんでしたが、会社側からは再就職者のための説明会を近いうちに開催すると言われていたので、そのときに聞いてみようと思っていました。

 ところが、その説明会がいつまで経っても開催される雰囲気がありません。おかしいなと思いつつ、日は流れていき、2度目の給与支払日がきました。

 2ヶ月目はフルで支払われるはずです。しかし驚くことに192000円といわれていたのに、支払い総額は185000円でした。しかも基本給は5万円ていどで、残りは手当です。これには驚きました。192000円のうちの大半が基本給だと思っていたのに、基本給が5万円ていどとは・・・。

 私は面接をしてくれた社長に直接問い合わせをしようと思いましたが、早まって失敗してもいけません。会社側は再就職者のための説明会をするといっているのであるから、まずはそのときに給料のことを聞いてみようと思い、来る日も来る日も説明会が開催されるのを待ちわびていました。