●卒論のテーマ探しはお早めに

 ご存じのとおり、慶應通信ではすべての学部で卒論が必須になっています。
 
 ですから、卒論以外の科目を勉強している最中であっても、「いずれは卒論を書くんだ」という自覚をもって勉強を進めたほうがいいでしょう。

「卒論なんて、まだまだ先のことだ。今は単位を取ることで頭がいっぱいだ。卒論のことは考える余裕なんてない。卒論以外の単位をすべてとってから、卒論に専念できるようになってからテーマを考えればいいや」

 こんな風に暢気に構えてていたら、いつまで経っても、卒論のテーマが浮かんで来ません。

 なぜでしょうか。
 それは本人が探そうとしていないからです。探していないものは見つかりません。

 これが通学課程であれば、ゼミの先生にテーマ選びの相談に乗ってもらったり、ヒントがもらえたりするかもしれませんが、通信課程の場合は、テーマ探しは自分一人でしなければなりません。というのも、テーマがしっかりと決まってなければ、卒論指導すら受けられないのですから。

 実際、何年もかけて卒論以外の単位をすべて取ったのに、その間にテーマ選びをしなかったために、いざ卒論を書く段になって自信がなくなり中退した人も何人か知っています。

 ですから実際に卒論に取り組まなくても、「いずれは卒論を書くんだ」という強い自覚をもって、常にテーマを探し、テーマに沿った参考文献もそろえておくようにしましょう。
 そういう作業を続けていれば、やがてテーマが少しずつ具体化していき、卒論のテーマが明確になってきます。

 テーマ探しをしている最中は、実際に卒論のテーマになるかならないか分からなくていいのです。
「こういうのはテーマになるかな?」
「これを卒論で研究したらおもしろそうだな」
 そう思えるテーマの候補を2つないし3つくらい考えながら勉強していれば、自然と参考文献もたまってくるでしょうし、テーマも徐々に明確になっていくでしょう。そういう努力が孵化すれば卒論のテーマも決まるのです。