●英米人の友人を「英会話の先生」にするな

 英会話学校でマンツーマンレッスンを受けられればそれに越したことはないでしょう。

 しかし、授業料が高いのが難点です。

 かといって、ネイティブの友人と作って、英語でフリーカンバセーションをしていても思ったほど英会話力は伸びないものです。

 というのも友人同士が話をしても、意味が通じさえすれば、多少間違った言い方をしても直してはくれないし、発音も直してくれないからです。

 したがって、ネイティブの友人との英会話は会話を楽しむためのものと割り切ることが大切です。下心を出して、英会話上達のためにつきあおうとするのは相手に対して失礼というものです。

 私が通っていた英会話学校のあるアメリカ人講師には日本人のガールフレンドがいました。なのにお互いの会話は日本語でしているとのことでした。

 その理由は、「ガールフレンドの英語のレベルは、ようやくappleとかorangeという単語を覚えた程度で、とても会話が成り立つものではないから」というものでした。

 そこで私はすかさず、彼にこう提案しました。

「それはちょうどいいではないですか。あなたはこうして英会話講師をしているのですから、英会話能力を高める効果的な方法を知っている。だから彼女に英会話を教えてあげれば、彼女もみるみるうちに英会話力がついて、お互いのコミュニケーションが取りやすくなるのではないですか」

 すると彼はこう答えました。

「いや、彼女といるときまで英会話の先生なんてしたくないよ。彼女に英会話を教えなければならないとしたら、なんかタダで授業をやっているようでばからしくなるよ」

 このようにたとえ恋人同士であっても、英会話を教えてもらおうという下心を持ってしまうと嫌がられるのがオチです。

 英会話は英会話学校、英米人の友人は英米人の友人であり「英会話の先生」ではないと割り切ることが大切ですね。